4日午前、神戸市須磨区の無職女性(81)が「現金1億2千万円をだまし取られた」と須磨署に届けた。同署が詐欺事件として捜査している。
同署によると、今年1月30日、女性宅に兵庫県庁職員を名乗る男から「あなたの名前が健康食品や医療などの会社に登録されている」と電話があり、女性は削除を依頼。数日後に医療会社の担当者を名乗る男から「名義変更手続きは犯罪。解決金1千万円が必要」と電話があり、女性は2月9日、指示された住所に宅配便で1千万円を送ったという。
その後も男から「さらに解決金がいる」と電話が相次ぎ、女性は6月25日まで11回にわたり、計1億2千万円を宅配便で送付。「解決すれば10月30日に返金する」と告げられていたが連絡が来ず、被害に気づいたという。
同署の調べでは、女性は500万~2千万円を化粧品や菓子などの名目で全国各地の個人名宛てに送付。送り先の住所は破棄するよう指示されていた。
私が思うに、こうした詐欺の撲滅には、お年寄りの家から固定電話を使えなくして、簡易な携帯電話へ変更することだろう。1億円を超える現金を自宅に保管していたわけでもないだろうに、金融機関は「声かけ」をできなかったのかな。宅配便のデータの追跡を犯人側はどうやって逃れようとしているのか、気になる。