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Channel: 神戸・元町からの気まぐれ日記
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抜き去る技術

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サッカー少年だった私に、一番の刺激というか示唆を与えてくれたのは、1年先輩の女子バスケ・Oさんである。彼女と私の共通点は、ともに陸上部より短距離走が速かったこと。

Oさんのバスケは圧巻だった。背はそれほど高くないけど、ドリブルのスピードの緩急が鋭く、センターラインあたりからサイドステップを決めて、何人ものガードを置き去り、カットイン。易々とシュートを決めていた。

バスケの体育館とサッカーのグラウンドは隣接していた。休憩時間には体育館の影を慕って、眺めていたのが始まりだろう。「○○くんがボールに関わると、イキイキしてくるから観ていて楽しい」と彼女から声をかけてくれた。顧問の先生からも似た言葉をもらった覚えがある。「お前が持つと、俄然VIVIDになる」。

バスケとサッカーでは手で扱う、脚で扱うの差はあっても、守備陣を突破する基本は共通だ。相手が重心をかけた脚の側へ抜けていくことだ。重心をかけてしまった脚を動かすには、踏み換える必要がある。これに時間がかかるので、ただ立っているように見えてしまうかもしれない。守備の相手にどちらかへ重心をかけさせてしまうのも仕事。横へ行くと見せかけて、中央突破する。このテクニックは、天性の部分も大きいようだ。できない人にはできない。そんなことをOさんと話していた。

マラドーナの5人抜き、ミスターラグビー・平尾のステップもみな同じだ。守備陣は傍観者のように置き去りとなる。





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